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『コクリコ坂から』
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先日の初地上波放映で初めて観ました。映画館には行かなかったんですよ。というのも、『ゲド戦記』があまりにもナニで。

で、初見後の感想として。

「あらやだ何コレ、ちゃんと『お話』ができてるやん。前作と同じ人? うそん」(笑)





↓↓↓↓↓
NHKで吾郎と駿親子のドキュメントは観てて、「ああ、この人『お話作り』を諦めてなかったんだな、ボツ喰らい続けながら3年粘ったって事は、本気で取り組んでるんだな」と納得はしたけど、やはり「いやあ、いいかなあ」と。敬遠してたのは確かですな。

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だけど、昭和30年代の、地味で小ぶりな青春映画として、ちゃんと成立してたことに素直に驚き。ロングランした理由も分かります。

ある意味、『ジブリブランド』の先入観だけで観るにはつらいですね。楽しさで『接待』してくれる訳じゃないから(笑) 学生運動や風景が醸しだす30年代の空気が分からなければ、ただ淡々とした退屈な映画ですね。

感情の荒ぶりで髪が逆立つ事もない。派手な魔法もときめくような飛行シーンも無い。ただ、海ちゃんを巡る小さな波風を綴るだけの、大人しい物語。生真面目で『遊び』が少なく、ちょっと息が詰まって気疲れする映画、ではあるんだけど。

そんな欠点もまるっと込みで一本の映画として、強い『芯』のようなものを感じました。

それも、これまでのジブリにはない感触の。

私が「あ」と思ったのは送別会のシーン。
みんなが楽しく飲み食いしてる時、海ちゃん一人だけ働いてる。「他にも女性がいるのに、なぜ誰も手伝わないんだろう」という疑問から、『ジブリのヒロインは働き者だから』で落としそうになって、「いや、お母さんのいない寂しさを、お母さんの真似をすることで紛らわせてるのかもしれない」と思いついた時。

「この映画、『想像力』が動くやん」と。

何気ない日常を積み重ねることで、父を喪った海ちゃんの癒せない孤独が滲み出ている。折に触れ漂う『寂しさ』が風情となってるんだなと思ったです。

あと、『戦争の影』から逃げなかったなあ。この手のノスタルジー系はいたずらに甘い感傷に浸らせて、「昔はモノが無かったけど人情があった、夢も希望もあった、昔は良かった」になりがちだけど。

『コクリコ坂から』には第二次大戦や朝鮮戦争の傷が見え隠れして、それがふんわりしがちな青春物語に、重く深いベースになってる。無責任なノスタルジーじゃなく、リアルに人が生きる実感として受け止められるのが好きですね。

父であり巨匠でもある『宮崎駿』という巨人と真っ向正面に取っ組み合い、時に理解しながら得てきたものが、この中にぎゅっと詰まっている。確かに、まだまだかもしれない。小振りで未熟かもしれないけど、『宮崎吾郎』って作家を見直す良いきっかけになりました。

ようやく出発点かあ。若手がなかなか育たないと言われて久しいジブリだけど、ここにきてやっと一人出てきたかなあ。

これからもお父さんと比べられてああだこうだって言われるだろうけど、この路線を大切にして欲しいな。今はまだ固くても、作り続ければ一皮も二皮も剥けていくだろうし。だいたい宮崎駿だって、最初から『巨匠・宮崎駿』だった訳じゃないんだから。

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↑原作版。読んだ記憶があるから、これで映画化と聞いてびっくりしたもんです。「なぜ、これなんだろう」は、割とストレートな疑問。映画とは別物として割り切って読むといいかも
| comments(0) | trackbacks(0) | by LINTS
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