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『ダンジョン飯』1巻


迷宮攻略冒険譚もとい迷宮食材健啖録、第一巻。


発売当初から周囲でめちゃくちゃ評判が良く、購入を決めるも売り切れ。一ヶ月後入手したら、すでに四刷目だったという自分にとってはいわくつきのマンガです。

絵がすごく好みなのと、ゲームや小説でなじんだ世界観なので抵抗なくストーリーに没頭。面白いだけじゃなく、ところどころ『小さなトゲ』みたいなのが刺さる感じが好きです。

以下感想。ネタバレあります。



すべてはここから始まった…!


■関連記事
・『ダンジョン飯』1巻
『ダンジョン飯』2巻




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■登場人物■

◆ライオス◆

主人公。ちょいちょいの失言が玉に瑕だが、穏やかな性格の青年戦士。魔物に精通、仲間への気遣いもばっちりの、絵に描いたような理想のパーティリーダー。…のはずだった。妹ファリン探索がきっかけで『性癖』が明らかになり、人間として大切な何かを失ったヒト。好奇心旺盛なのはいいが、方向性が間違ったまま突き抜けてしまい、さらに磨きがかかっている

◆マルシル◆
かわいいエルフの魔法使い。パーティの常識つまり気苦労とツッコミ担当。魔物喰いには激しい抵抗を見せるが一度クチにすると、「おいしいおいしい」と平らげてしまう。かわいい。体力はないが、迷宮深部でドラゴンとタメを張れるし、動く絵から仲間を助けられる実力の持ち主。そしてかわいい。

◆チルチャック◆
ハーフフットと言う種族の少年…に見えるけど子供ではないヨ。ある意味パーティの良心、最後の希望。鍵師として閉ざされた扉の開錠や、迷宮内の罠を発見・解除担当。マルシルよりさらに一歩引いた視点で仲間たちを見る『大人』だが、仕事の時は邪魔されるのを心底嫌い、口調がきつくなる。魔物喰いには一応の抵抗をみるが、マルシルより拒絶反応は淡白であっさりと口にする(モノにもよる)。



◆センシ◆

ドワーフ語で『探索者』を意味する名前。自ら立てた『迷宮内での自給自足』理論を実践すべく、迷宮内に棲みついて日々フィールドワーク(?)に携わっている。斧使いで戦士としても一流。魔物の知識はピカイチだが、あくまで「食べるため」のもので、魔物そのものを理解している訳ではない。ドワーフらしく手ずから動くを良しとし、安易に魔法に頼ることを嫌う。迷宮入り口でライオス達と出会い、『火竜を食べる』目的のための同行する。


◆ファリン◆

ライオスの妹。ベテランの魔法使いで、特に「霊の扱いがとてもうまかった」。迷宮深部で兄をかばって火竜に喰われ、その寸前、魔法で仲間達を脱出させた。『ダンジョン飯』という物語のきっかけにして重要な存在。ファリンなくしてこの物語はなしえない。その姿はなくとも、彼らの傍らには常に彼女の面影がある。


基本的に、ストーリーはこの個性豊かな4人(+1人)が織り成す『戦って料理して食べて生きて進む』の繰り返し。単調と思いきや、迷宮探索というゲームや小説でおなじみの設定に作者の味付けが濃く深くまぶされ、一度クチにしたら忘れられない一冊に。冒険者の日常や魔物の生態についても考察深く描かれた点でも、とても面白く読めるものに仕上がってます。



◆1話『水炊き』
衝撃の冒頭、そして全滅の危機から一転、経済的な危機そして空腹の危機。ドラゴンに喰われた仲間(の一部)を救出すべく、ハイリスクかつメンタルアタックなタイムトライアルに挑む。



…んだけど、その全てを解決できる手段としての『迷宮内での自給自足』。真面目でシュールな展開に引き込まれて妙なワクワク感が止まらない。小気味良いテンポと描きこまれた魅力的な絵柄が相まってぐいぐい来る(笑)

サソリ鍋の美味そうなことといったら…スライムはドラクエの「毒針で即死」系か…とか。


ところどころ描かれる冒険者の生活事情や迷宮の様子がいいスパイス。無駄な説得力に一役。


◆2話『タルト』
食べられる魔物で、真っ先に出てくるだろうモノのひとつ『人食い植物…の実』。人食い植物と言っても多種多様で、捕食の手段も方法も違う。迷宮内生物の生態がこれでもかと描かれるから、ライオスやセンシの価値基準がひときわ光る(笑)。



さらに『ダンジョン飯』の楽しさのひとつが、センシの手際と料理方法。サソリ鍋もそうだけど、「グロい」「キモい」「いやだ」が次第に「おいしそう」に見えてくるからヤバイ。マルシルでなくてもきっと食べてしまう。



蘇生のある世界だから、『死体回収業』なる仕事も成立する。シュールだけど、妙な現実感がエグみになってちょっとねじれた笑いをくれる。


◆3話『ローストバジリスク』
センシの変人ぶりが本気を出すエピソード。1話2話で『ダンジョン飯』の世界観と各個性を明確に描いてきたから、センシの『こだわり』が悪趣味にならないんだよなと思いつつ。



死にかけの冒険者よりも料理! 毒消しを服用するためのロースト! 薬草が香草代わりになるかもしれないけど、健康な時にこれだけ薬を食べたら逆に身体を壊しそう。

…バジリスクの毒と凶暴さを解決できたら、繁殖させて肉と卵で一儲けできそうだな…どうやって繁殖させるかがまず問題だけど…


◆4話『オムレツ』
3話かけての地ならしが終わり、次第にパーティ内へのドラマに移行。今回はマルシルが主人公で、彼女の焦りと疎外感に共感してしまう。自分の努力でどうしようも出来ない部分で『足手まとい』って言われたら、傷つくよね。そこはマルシルだからへこたれず、見返してやる努力をするのが偉い。彼女の気持ちに応え、ちゃんとフォローするライオスや謝るチルチャックもいい仲間。



こんな風に円滑なコミュニケーションができてたから、彼らは竜とためを張れるベテランパーティに成長できたんだろう。

マンドラゴラって、こんな簡単に食べてもいいものなのか…w


◆5話『かき揚げ』
…って、さらっと和食がレシピリストに入っててわろたw ライオスの仲間に侍っぽい人がいたし、迷宮のお宝目当てに洋の東西を問わず人が集まってたら、中華だろうがイタ飯だろうがカレーだろうがあってもおかしくねえんだけどな。

そもそも『ダンジョン飯』のコンセプトのひとつは「迷宮内の魔物でごはんを作る」であって、『中世西洋の再現』じゃないし。そもそも『西洋ファンタジーだから●●はおかしい!』思考では作られなかったよなあ、このマンガ。

ハーフフットのチルチャックと、ドワーフセンシの掛け合いエピソード。煮え湯の罠の油がオリーブオイルって発想は、さすがにこの作者でないとでないよな! センシの無神経が、良い感じでイラっとくるのは、チルチャックに共感してるからか(笑)。



料理と同様、隠し扉や罠を発見したり解除したりの手順も事細かに見せてくれるのも、『ダンジョン飯』の魅力のひとつ。こういう小さな具体例の積み上がりが、全体の雰囲気を底上げするし彼・彼女たちが『その世界で生きている』証となり、読み手に伝わるのがすごくいい。

『仕事の領分を邪魔されたくない』チルチャックと、『魔物料理』センシが、かき揚げつくりを通じてお互いの領分がほんの少し交わりあう。『ダンジョン飯』2巻では異生物で描かれたそれの雛形を見せるエピソードでもあり。


◆6話、7話『動く鎧』

前後編で描かれる動く鎧退治(そして試食)。その発想はなかった!展開。『動く鎧は魔法生物』の思い込みのスキをついて。「全ての魔物は食べられる」その可能性を持つライオスだからたどり着けた真実。…知りたくなかった真実だけどw

動く鎧ボスvsでも分かるけど、ライオスの冷静さと観察眼は凄い。魔物の動きをよく見てるし、魔物の情報をよく覚えてる。仲間との何気ない会話からでも、それをヒントにして活かしてる。そして腕もある。これで強くないわけがない。…これがなければ。



かくしてライオスの悲願は叶い、『新しい仲間』も加わり。二巻はさらに迷宮深部へ。黄金城の過去やセンシの秘密にもふれつつ、4人の冒険は続く!


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